残り日数の少なくなったCubase Pro 8 Trialで、ちびちびと新機能を確認中な今日このごろ。と、ゆー訳で、CPU負荷が高くて難儀した例のプロジェクトをネタに、VSTiを鳴らしているMIDIトラックをインプレイスレンダリングしてみる。
インプレイスレンダリングはトラック用の「Render Tracks」と選択範囲やイベント/パート用の「Render Selection」があるが、基本的に機能は同じみたい。レンダリングの形式は「別々のイベントとして」、「ブロックイベントとして」、「1つのイベントとして」の3種。
左がRender Tracksの設定画面で、右がRender Selectionの設定画面。
日本語化が進んでなかったり、ヘルプがないのが少々残念。
まずは、リバーブたっぷりのPianoteqが出力先の、複数のMIDIパートが連続し、途中1パートだけミュートしているMIDIトラックでRender Tracksすると、「別々のイベントとして」だとミュートしたパートを除く各パートに対応したオーディオイベントが新規トラックに作成される。当然リバーブ等の余韻はオーディオイベントの終わりでぶつ切れになり、残りは次のオーディオイベントの冒頭に入る。トラックとして再生すると、イベントの継ぎ目で音が一瞬途切れる。
「ブロックイベントとして」ではミュートしたパートの前に1つ、後に1つのオーディオイベントになり、前半のイベントの最後はぶつ切れ。そんでもって「1つのイベントとして」だと、ミュートパートの区間も含み、1トラック分のオーディオイベントが作成され、ぶつ切れはしない。
MIDIパートと同じよーにオーディオイベントをミュートしたりできると便利かもと思い、Tail Sizeを設定して「別々のイベントとして」してみたが、TailがかぶるMIDIパートと融合してしまうよーで、結果として「ブロックイベントとして」と似た感じになってしまうのね。Render Selectionでも複数のMIDIパートを選択してると同様。1つずつやればTail付きのオーディイベントが個別に作成されるけど、面倒だし、毎回新規オーディオトラックが作成されるのが難点。
私的には、「別々のイベントとして」で各MIDIパートがTail付きで個々のオーディオイベントに変換され、オーディオトラックも1つで済めば使いやすそに思う。オーディオイベントが重なると音が途切れてしまうのは…オーディオトラック側の対応(ポリフォニック化?)次第か。Tailの設定も面倒なので、自動検出してくれると嬉しい。
次に、複数のトラックでドラムやら打楽器やらストリングスやらを担当しているndependence Proが出力先の、とあるMIDIパートでRender Selectionしてみると…あら?オーディオトラックが複数作成され、その中にオーディオイベントが1つ居る?オーディオイベントは指定したMIDIパートがオーディオ化したのもあるが、他の中身は空だったり。むぅ、何事か?
他のMIDIパートでも試してみると、どーやら作成されたオーディオトラックは、Independence Proの出力に対応しているみたい。マルチ出力のVSTiだと選択したMIDIパートの音がどの出力に設定されているのか判断できないので、とりあへづ全出力をオーディオ化しているのかも。う〜む、これは使いづらいかも(^_^;
Render Tracksも試してみたが、センドや出力先を忘れることが度々で、ちゃんと対応してない気がする。
ちなみに、取説191頁に『以下の素材をレンダリングできます。』として記されているのは↓
・ オーディオトラック
・ インストゥルメントトラック
・ オーディオトラック上のオーディオイベントまたはパート
・ インストゥルメントトラック上のMIDIパート
・ オーディオトラックまたはインストゥルメントトラック上の選択範囲
・ 複数のオーディオトラックまたはインストゥルメントトラック上の選択範囲
↑だけでMIDIトラックが入ってないが、出力先がVSTiならレンダリングできるみたい。フォルダトラックやレーンも試してみたが、こちらはダメみたいで残念。
そんなこんなで短時間試しただけだが、まだまだ作りかけとゆーか発展途上な印象。CPUの負荷具合も確認したかったけど、挙動不審なので見送り。